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2015年05月03日 日曜日

カラフト伯父さん

22:21

5/1 13:00のカラフト伯父さん観てきました。ネタばれします。

いのちゃんは震災で寂れてしまった街にひとりで住む友達も恋人もいなそうな孤独な青年役でした。名前を徹くんといいます。むかし自分を捨てたカラフト伯父さん(実の父)を恨んで生きていたところ、会社をつぶして借金まみれになった父親とその愛人が金貸してくれって転がり込んできます。徹くんは完全に怒ってますし、そもそもお金も持ってないので貸しません。でもなんやかんやでほだされてお金を勤めている工場で前借りしてまで東京に帰る切符代(+α)として貸してあげたところ、父親はそのお金を飲み代に使ってしまうのです。ああなんというクズ!!そのうえ徹くんの態度が気に入らない、なんで怒ってるのかわかんないし心当たりもないと大騒ぎするのです。心当たりしかないでしょ?という観客の心を置き去りに、ついに理由を聞かせてもらうまで帰らない!!と居座りだす父親。早く帰れよ~。いい加減に徹くんも怒りだし、今までどんだけつらかったのか告白するのです。お母さんが亡くなり、お父さんが亡くなり、震災にあったこと。自分のことはいいから早く逃げろと言った隣の兄ちゃんを、助けてと叫ぶたんすの下敷きになった子どもをおいて逃げたこと。瓦礫と化した街を「助けてください、カラフト伯父さん!本当の幸いはどこですか、助けてください、カラフト伯父さん・・・」と叫んで逃げたこと。本当の幸いを手に入れられると伯父さんは言ったのに、自分のところには来てくれないし、どんどんつらいことばかり起こること。それを今でも毎日夢に見ること。そして今までの恨みつらみを吐き出してすっきり?したのかなんとなく和解、父親は自己破産するためいったん東京に帰り、またここに戻ってくると約束したのでした。完。

戻ってこないよね~。

たぶんカラフト伯父さんはもう戻ってこないし、なんならお金も返してくれないと思う。徹くんの独白を聞いたカラフト伯父さんは「カラフト伯父さん、遅くなったけど、只今戻りましたっ!!!」って言ってたけど、マジかよ~~~って絶望しかなかった。これからもこの伯父さん徹くんの人生を呪縛すんだって絶望以外のなんでもなかった。こうして時々やってきて、耳触りのいいこと言っちゃって、希望みたいなもんチラつかせて、そんで自分はさっさと帰っちゃう、ってお母さんが死んだときにやってることと同じじゃん~~!!!ラストの東京に戻る父親と愛人を駅まで送るシーン、みんな笑顔なのよね。でもわたしそのあとこのさみしくてつめたい雪の降る工場に一人で帰ってくる徹くん想像して胸痛くなっちゃった。笑ってるけど全然ハッピーじゃなくて。本当の幸いはカラフト伯父さんとの決別にしかないのに、伯父さん全然解放してくんない。たぶん徹くんはこれからも一生、夢の中でカラフト伯父さんに助けを求め続けるんだろうな。あ~かわいそう。どうかこの呪いに気付いて、伯父さんのことなんか捨てて、自分で本当の幸いを見つけられる日が来ますように・・・ってできればそこが見たかったんだけど。

それはさておき、いのちゃんの独白のシーン良かったです。暴れて叫んで泣いて喚いてまあ大変って感じなんだけど、過剰すぎなくてとても良かった。汗や涙でぐちゃぐちゃになってもなぜか品があるのよ。いのちゃんきれいだよってキャンドル山田になる予定だったけど、そんな余裕もなく、私もボロボロ泣いていました。これっていのちゃんの演技が素晴らしかったってことですよねえ。とてもうれしい。コミカルなシーンも多く、かわいらしいいのちゃんもたくさん見られて救いのない話ながらも観客にっこり確かな満足でした。年上のお姉さんに迫られて「ちゅーはだめ!」って言ったら、「え?そんなこと考えてなかったけど??(うりうり)」と返されて「///(ぐぬぬ)」ってなるいのちゃんがかわいすぎて、劇場じゃなかったら叫んでました。それからバナナ一気食い(2本)は志村のスイカ早食いに匹敵する速さで、これ一芸として今後も披露したほうがいいのでは!と思いました。ヒッカちゃんのジャグリングみたいな位置づけで。あと完全に蛇足ですが、徹くんちのソファはカリモクのKチェア2シーターブラックでした。以前これのグリーンを買おうと検討してたのですぐわかりました。結局うちはイデーのプレジールにしてしまったんですけどもね。横になったとき肘置きに頭のせたくて。これが本当に快適なんで徹くんも良かったら是非。

いのちゃん初舞台おめでとうございました。とても素晴らしかったです!!